今回は、大企業のソフトウェアエンジニアである筆者が普段思っている、
大企業は社員のITリテラシー向上を最優先に取り組むべき!!
という理由について書いていきます。
自己紹介
私は一応大企業といわれる会社に勤めています。電機メーカーです。
その企業でソフトウェアエンジニアとして働いています。
今までに、エンドユーザが使うデスクトップアプリや社内で使うシステムの開発経験があります。
そして現在は、なんちゃってデータサイエンティストをやっています。なんちゃってまで含めて最近の流行りですね(笑)。
大企業社員のITリテラシー
大企業に限らずだと思いますが、社員はITリテラシーが低い層と高い層に二極化しています。
そして、企業をリードできるような優れたIT技術力を持つ層がわずかに存在します。
- GUIベースでしかPCを触れず、インフラやプログラムの知識が少しでも必要になると全く理解できない層 ※技術系でない人の大半が該当。技術系でもソフトは専門外だと該当する人もいる
- インフラやプログラムの知識があり話が理解できる、あるいは基本的なソフトウェア開発業務ができる層 ※普通の技術系社員またはソフトウェアエンジニア
- 基本的なソフトウェア開発能力はもちろん、AIやブロックチェーンなど最先端技術にも精通し、企業のソフトウェア開発を引っ張る層 ※極少数
ちなみに筆者は2の層に属しており、3の層の人間になれるよう努力している段階です。
大企業は社員のITリテラシー向上を最優先に取り組むべき
私は、大企業社員のITリテラシーが低いために、生産性の低下と技術開発の遅れが発生していると考えています。
その理由はずばり、
ITリテラシーが低い層を助けるための社内システムを作り続けている
からです。
大企業の生産性が向上しない理由
大企業は、生産性向上という名目で様々な業務を定型化し自動化しようとします。
その考え方自体は素晴らしいのですが、自動化するためのプログラム作成、システム化を担当するのは先ほどの2の層に属する社員です。
こういった他人の業務を自動化するシステム開発って、まずその業務を理解する必要があるので、思ったより時間かかります。
しかも、作った後で「やっぱりこうしてほしい」なんて言われ修正することもざらです。
さらに、その業務の担当者が自分でシステムを運用できるような作りにする必要があります。
例えば、DBのマスタにレコードを追加する必要がある時、知識がある人であればSQL1行で済みますが、知識がない人のためにレコード追加用のGUIを作ってあげなければなりません。
これって本当に生産性向上ですか?
ソフトウェアエンジニアの時間を無駄に消費しているだけです。
最近流行りのRPAも私はあまり賛同できません。
私の理解は「RPA=GUI操作の自動化」なので、確かに社外のシステムやインターネット上のページなどGUIベースでしか操作できない作業を自動化する場合には有効です。
しかし、社内システムで完結する作業の自動化をRPAで実施するのはやめた方がよいです。
そもそもGUIですべき作業でないか、単にGUIの操作性が悪いケースがほとんどだと思います。
その問題を解決するのはRPAではなく、社内システムの見直しです。
システムとして本来どうあるべきか、を作業担当者が考えられることが重要だと思います。
大企業の技術開発が遅れている理由
ソフトウェア開発の技術進化はスピードが速く、常にアンテナを張って日々勉強しアウトプットし続けないとついていけません。
私ももちろん頑張って勉強しています。このブログも元々は技術のアウトプット用につくりました。
(技術アウトプットではなく、愚痴の吐きだしが大半になっていますが、、、泣)
ところが、実際の業務でITリテラシーが低い層のための社内システムを作っていてはどうなるでしょうか。
新しい技術を覚えようとする意識も、
技術習得のために勉強する時間も、
業務として新しい技術をアウトプットする機会も、
なくなってしまいます。社内でしか通用しない人間になってしまいます。
こうして個人の技術力が低下していき、会社としても世界のIT企業に完敗してしまっています。
まとめ
ということで、社内のITリテラシーが低いことに対する愚痴を吐きだしました。(笑)
正直、私は今の会社しか知らないので、大企業のすべてがこのような状況ではないかもしれません。
とにかく、個人としては勉強を続け、「あいつはITリテラシーが低い」なんて思われないように頑張ります!!
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